「今年の3年生の進路希望状況」[H30年度 №27]

 現在高校3年生は、卒業後の進路希望を胸にさまざまに取り組んでいます。
 現時点での今年の本校進路希望状況について以下にデータを示してみましょう。
(1)就職したいと考えている生徒
 3年生の約7割にあたる約190名が就職希望です。そのうち一般の就職希望者は、約170名、公務員希望者が約20名です。
 就職したいと考えている生徒の希望地の内訳において、県内希望約4割(県外約6割)、九州内希望まで入れると約5割となっています。
(2)進学したいと考えている生徒
 3年生の約3割にあたる約90名が進学希望です。そのうち大学希望者は、進学の約5割の約40名です。
 さてこれまで3年生は、7月中旬頃から三者面談が始まり、「進学」なのか「就職」なのか」の選択をしっかり固めて、受験手続などの準備に取り掛かってきました。
特に就職希望の場合は、7月1日から次年度分の求人票が受付となり、目を皿のようにして自分に合致する求人票を探し求めてきましたが、「えいやっ」と一社に絞り、いよいよ9月16日からの就職試験解禁(実質今年は18日から)に合わせて、多くの生徒が第一陣として就職試験に公欠で出かけています。
 最近は進学試験として「AO入試」というのがありますが、早くもこの9月に受験する生徒もおりますので、この12日(水)に本校の「進路壮行式」を開催しました。
 送り出す側の1、2年生代表として2年機械科の成合峻くんが、「試験が近づき不安な気持ちの先輩方がいらっしゃるかもしれませんが、自分を信じこれまで身につけたことを全て出し切って臨めば必ず夢はかなうと思います。それでも試験先で緊張して不安になったときには、今まで支えてくれた親やアドバイスしてくださった先生方、悩みを共有し励まし合いながら過ごしてきた友だちのことを思い出して頑張ってください。我々下級生も先輩方が全員合格すると信じて心から応援しています。」というあいさつをしてくれました。
 これに対し、3年生の代表として化学環境科の南村漱一郎くんが、「いよいよ来週から就職試験が始まります。、また既に進学関係のAO入試なども始まっています。私たち3年生は、これらの試験のためにこれまで一生懸命頑張ってきました。特にこの夏休みはほとんど休みもなく学校や自宅で、全員が一回で合格するという思いで真剣に取り組んできました。これまで自分たちのために時間を割いてご指導いただいた先生方やいろいろな協力をしてくれた保護者に感謝したいと思います。ありがとうございました。この御恩は合格でお返ししたいと思います。」という決意を示してくれました。
 3年生全員が希望する進路先へ合格して、安堵感の中に良い卒業式を迎えてほしいと願うばかりです。

2018/09/19 07:47 | たっけ〜 | コメント(0)

「山本シュウさん講演会から」[H30年度 №26]

 高等学校PTA連合会の全国大会が夏休みの下旬に佐賀県で開催された際に、ラジオパーソナリティーなどで大活躍のレモンさんこと山本シュウさんの基調講演会がありましたので、かいつまんで以下に紹介いたします。
 演題は「レモンさんのビタミントーク〜慈しみの合言葉!We are しんせき!〜」というもので、大変エネルギッシュな講演で心に残っています。
(1)生きる意味(これからの時代を生きるということ)について
 世の中の全ての意味には「命」がある。山程の人々のお蔭で生きているという実感が大切である(あなたの人生はあなただけのものでなく、あなたの命もあなただけの命でない)。
 これからの世の中では、これまでのような「安定」という常識は望めないこともあり、人から言われたことだけするラジコン型ではなく、自ら考え自ら行動するいわゆる「自走型人間(人材)」が必要となってくる。
 そして少々の事ではくじけずに、志を持って生きていける者が重要となっていく。
 「幸せ」とは、心が喜ぶことであるが、これを引き寄せるだけの力(生きる力)が必要である。学校とは、幸せでいるために「生きる力」を身に着けるところである。生きる力とは、心(愛、憎悪への対処、モチベーション)と脳(アイディア)と体(健康)が三位一体となっていることが肝要である。
 あいさつは何故大事かと教える前に、人が大切と思えば自然にでてくるものである。お蔭さまという気持ちが大切である。
(2)子育てへのヒント(自走できる子どもを育てるヒント)について
 まず、子どもが何をしたいのかというメニューを多く与えることが大切(子どもの可能性は実に大きい)。
 そして、やりたいことに対してそれがどうすれば上手くいくのかをアドバイスし、子ども自ら工夫することを考えさせていく。
 次いで、実際に子ども自身の決定において実行させて、リアリティーを持たせる。
 仮に結果が失敗であっても、失敗は学びそのものであり、成長の要であると理解させる。結果に対しては、子ども自身にも責任を与え、振り返りをさせ次の工夫につなげていくといったサイクルを繰り返す。
(3)コミュニケーションスキルアップの原則について
 「聴くスキル」を鍛えること。相手の話を丁寧にじっくりと聴き取り、内容を確認し、態度で同調する。同調により、相手は自分が受け止められ理解してくれたと感じる。
 「話すスキル」を鍛えること。まずは話してみて、自分の話す内容に間違いがないか、表現はおかしくないかと確認し、相手に自分のことを気付いてもらうことが大切である。
(4)チーム作りの原則(信頼しあえるコツ)について
 「いいね。良かったよ。」と言い合える安心安全な雰囲気のある場を作ること。
 「それどうしてかな。どうしたの。」と相手の持つ興味そのものに興味をもってやれるということ。
 「素晴らしいお話ありがとう。でもね私は・・・」とすぐ続けると人間関係が前に進めないので、先ずは相手を否定しないという原則が必要である。
 困難な局面でも暗く辛い顔でいるより、本音でポジティブに考え前に進むことが大切。
といったものでしたが、このほかにもPTA活動におけるチームづくりについてなどにも触れられ、大変参考になりました。
 「今後新しい時代を迎えるにあたって、昭和や平成の良さを引き継ぎながら次代へむけて変革すべきは変革していくべきである。」ともお話しをされ、学校組織や私自身を振り返る良い機会でした。

2018/09/12 07:53 | たっけ〜 | コメント(0)

「本年度の体育大会のこと」[H30年度 №25]

 多数のご来賓の方々をお招きし、また生徒の保護者の皆さまにも大変多くご来校いただき平成30年度の体育大会を、9月1日(土)午前9時から開始しました。
 ところが、10時半過ぎくらいから急に雲行きが怪しくなり、ついにはバケツをひっくり返したようなどしゃ降りとなりました。
 おまけに雷が遠くで鳴り始めましたので、一旦競技をストップし生徒全員テントに入るように指示し、雨が止むのを待つことにしました。
 詳しい天気予報を確認したところ、その時の激しい雨が去ったとしてもまた次の雨雲が近づいていることを確認できましたので、苦渋の中、昼前に中止を決定しました。
 本年度は8月27日(月)に始業式で、その後のたった一週間のなかで練習や準備をしてまいりましたが、連日一切雨が降らず、良すぎるほどの天気に恵まれ、当日の天気予報でも降水確率20%を信じ、少々の雨くらいでは続行できると考えていました。
 まさにゲリラ豪雨に雷雨という状況下、仮に雷が鳴らなくても、いくら水はけの良い本校グランドであっても、競技を続けるにあたっては靴や体育着が泥だらけになるであろうし、雨で「寒い」と訴える生徒などもいてどうしても中止せざるをえませんでした。
 仕出し屋さんの弁当やオードブルを予約していた部活動単位の保護者の方々などもおられましたので、昼食休憩に約1時間半を予定し、体育館、多目的体育館、武道場などを開放し、生徒たちと一緒に食事をしていただく時間や場所を提供しました。
 またテントなどはリース品でしたので、どうしても当日中に返す準備までしなくてはならないという事情もあり、午後は諸々の撤収作業に移りました。
 小雨の降る中、生徒たちはてきぱきと無駄なく活動してくれ、みるみる片づけが進んだお蔭で、約1時間半と見積もっていた作業全体を約50分で終えることができ、体育科の先生方も「生徒は統率力があり、凄い」と感嘆しておりました。
 ところで、特に3学年の生徒諸君やその保護者にとっては、高校生活の1ページを飾る大切な行事であっただけに、中止を決めたあと「明日続きはできないのですか」とか「せめて3学年の種目だけでも終えてほしい」などという意見も多数聴きました。
 そういった声も受けまして、9月5日(水)の午後に、体育大会当日に予定していたにも関わらずできなかった競技の中から、特に団技やリレーなどを選んでセカンドステージと銘打ちやり直すこととしました。
 ちょうど5日には、体育館リニューアルイベントも予定していたところでしたので、その一環という位置づけもありました。
 思いっきり取り組めた体育大会では無かったですが、2段階に分けて開催した今年の体育大会は、高校生活の中の忘れえない想いでの一つにはなったのではないかと思います。

2018/09/05 07:44 | たっけ〜 | コメント(0)

「2学期が始まりました」[H30年度 №24]

 長い夏休みが終わり、8月27日(月)からいよいよ2学期が始まりました。
 特に就職すると決めた3年生は、応募企業へ履歴書などを何枚も書いて準備し、9月中旬解禁の就職試験をドキドキしながら待っているという状況でしょう。また、資格や検定に向けての課外があった生徒、部活三昧だったという生徒、新聞報道されるほど大活躍した生徒も多かったです。夏休み期間中にそれぞれの生徒が何がしかの成長を感じ、充実した時があればよかったと思います。
 さて、体育館の床改修工事が6月中旬から続いていましたが、いよいよ8月末で完了の運びとなっています。改修工事を行ったのは、(株)川越工務店(国富町本庄)という会社で、ここの川越修社長さんは、本校出身(昭和53年建築科卒)です。そんなご縁もあってか、予定していた工期完了日よりも大幅に早く終えていただいたおかげで、9月1日予定の体育大会の日からは使用できそうです。
 私も工事を興味深く観察してきましたが、工事の流れを以下に説明してみましょう。
(1)まず体育館床下の状況調査を行いました(6月上旬)。
(2)壁やカーテン等が汚れないようにシート張りを行いました(養生)(6月中旬)。
(3)これまでの床板を全て剥し、床下に設置してある器具類をすべて撤去すると、大きな直方体の空間が出現しました。
(4)「柱脚(ちゅうきゃく)」と呼ばれる床材を支える金属柱を約1700本も設置しました。
(5)「大引(おおびき)」と呼ばれる金属の板材を柱脚の上に碁盤の目のように設置しました。
(6)大引の上にクッションとなるゴムを敷きならべ、「根太(ねだ)」と呼ばれる床材を敷設しました。ゴムは、柱脚と大引の間にも敷かれ、体育館の床の弾力性を高めます。
(7)根太の上にさらに床の構成材となる「構造合板」を敷き詰めます。
(8)その上に厚み18mmの北海道産桜の「フローリング材」を貼り込んでいきます。家庭用の厚みが12〜15mm程度ですから、かなり丈夫な材です。
(9)ニスを3度塗りし、ニス厚をだし、バレーやバスケットボールコートの枠線部分を塗っていきます。
(10)塗装剤から蒸発したホルムアルデヒドなどの大気汚染チェックなど経て、完成検査終了後にようやく使用できるようになります。
といった具合で、なるほど時間がかかるものだと思いました。
 現場監督の方からは、「工事期間、生徒たちがよくあいさつをしてくれましたので、気持ちよく工事ができました。」とお聞きしました(ありがたいことです)。生徒たちが、リニューアルした体育館の床を見るたびに、大変多くの方々が関わっていただいたことへの感謝をし、構造などにも興味を持ってほしいと思います。
 さらにまた話は変わりますが、本校に3年間ALTとして勤務いただいたカイル・スペンサー先生がアメリカへ帰国されましたが、その後任として、スコットランドアバディー市からデボラ・ケネディー先生をお迎えすることとなりました。デボラ先生は、日本の歴史、芸術、哲学、武道、教育などに大変興味があり来日を決められたそうです。まだ日本語はさほどお上手ではありませんが、生徒諸君との交流を大変楽しみにされています。
 この2学期は、早速9月1日に体育大会があり、さまざまな行事が立て続けにやってまいります。生徒みなが、安全で楽しい学園生活を送れるようにしてまいります。

2018/08/29 07:42 | たっけ〜 | コメント(0)

「青少年の主張宮崎県大会のこと」[H30年度 №23]

 8月17日(金)に宮崎市民プラザにて、平成30年度の「青少年の主張宮崎県大会」が開催されました。
 青年の部(高校生)に本校定時制1年の佐々木琴恵さんが「差別のない社会へ」と題して発表者として出場しましたので、まずは、原文そのままを以下に紹介しておきます。
 『アニメやゲームは私に元気を与えてくれ、生活の一部になっている存在です。
 私は中学三年生の時、学校に行くことができなくなりました。その後、人と接することが苦痛になっていきました。そのような状況の中、私の気持ちに共感してくれた友人とアニメやゲームの話をすることは、とても楽しく救われた時間でした。その人は、私にとって数少ない、かけがえのない友人です。
 先日報道で、事件の犯人とされている人の過去について、知人だという人が証言していました。物静かでアニメが好きだったそうです。そこで、使われていた言葉は「オタク」という言葉でした。事件の犯人が、アニメが好きだったことを、「オタク」という差別用語として表現されていました。日常的に、無意識に差別用語が使われているのを、しばしば耳にします。メディアを通して「オタク」という差別用語が使われているのを聞くと、私たちが好きなアニメ、ゲームを大多数の人に否定されているようで怒りと悲しみがこみ上げてきます。
 現在、日本のアニメ産業の規模は大きく拡大しています。また、皆さんがよく知る「君の名は。」について、ある調査によるとその経済効果は五百億円ともいわれています。アニメ、ゲームの海外輸出もずいぶん前からなされています。映画「火垂るの墓」は、戦争がいかに人の尊い命を奪い、残された子どもたちがどのようなことを思って生きてきたかを伝えてくれる大切な「記憶」です。小さな子どもたちに夢を与えてくれる「アンパンマン」「ドラえもん」「プリキュア」、これらは誰しも聞いたことのあるアニメの題名でしょう。これらのアニメは、想像力、人を思いやる心を教えてくれるものだと思います。
 アニメやゲームの中には暴力をふるう場面が含まれるものもあります。しかし、それは「命の大切さを教えてくれる教科書」と考えることもできるのではないでしょうか。
 このように、アニメには多くの良い面があるにも関わらず、「オタク」という言葉で、世の中に差別の意識が植えつけられることは悲しいことです。こうした事象の中に、「差別」の根幹に関わるものを含んでいるのではないでしょうか。「差別」が起こらないようにするためには、言葉による誤った「差別意識」をなくすこと、事実かどうかわからないことに感化されないことだと思います。「差別」がなくなれば、すべての人たちが幸せに暮らせるようになるのではないでしょうか。
 現在、私は以前より多くの人と共に楽しく過ごし、趣味を生かしながら学校生活を送っています。中学生の時に私の気持ちに共感してくれたかけがえのない友人も現在、大切なクラスメイトの一人です。誰もが互いに自分の好きなことを認め、尊重し合うことができる「差別」のない社会になることを願っています。』
 といった内容のものでした。
 「青少年の主張大会」の趣旨には「青少年が日常生活の中で考えていること、感じていることを広く社会に向けて発表する機会を設けることにより、社会の一員としての自覚を高めるとともに、同世代の青少年の意識啓発を図り、併せて青少年の健全育成に対する県民の理解と関心を深める契機にする」とあります。
 彼女の発表は、みごと「優良賞」をいただきました。
 ほぼ満員の宮崎市民プラザオルブライトホールの観客の前で、かつて不登校であった彼女が堂々と自分の考えを主張できたことは、今後の人生への大きな原点となったことは間違いないと思います。

2018/08/22 07:14 | たっけ〜 | コメント(0)

「みやざきの創作話『のさん』から」[H30年度 №22]

 私の知り合いに宮崎県の各地に伝承されている民話の語り部をしている方がおられ、興味ある創作話をききましたので、以下に簡単に紹介してみましょう。
 『ある村に行くと、「のさん」ちゅう山やら「てにゃおか」ちゅう丘があったげなぁ。そこには、「よだき」っちゅう木が生い茂っていてのぉ、「しょのみ」っちゅう実がなっちょるげな。下手すっと、「ぼくじゃ」とか「でじゃ」という毒蛇にも出会うてかまれることもあるげな。何してもうまくでけん・つまらんと思うちょった村人もこいじゃいかん、どげんかせにゃいかんとみんなで力を合わせて「よだき」を切り倒しよった。そしたら、代わりに「やるき」っちゅう木が生えだして、「やっちみろかいね」っちゅう強い「根」も生えだしたげな。「やるき」に実る「つよみ」っちゅう「実」も食べだして、村人はとても元気になったっちゅう話じゃ。』
 これは、「のさん」という題の宮崎弁をもじって創作された話ですが、だいぶ端折っておりますことご了承ください。
 誰しも心の中に「よだき」を持っていますので、「朝起きるのがかったるい」、「宿題めんどくせー」、「こんげな仕事何になっと」と頭によぎったりすることには、十分理解はできます。
 でも本当に、決まった時間に朝起きなかったり、宿題をしなかったり、仕事の手を抜いたりしていては、結局後でしっぺ返しを食らって困ることをみんな知っています。
 逆に普通にやるべきことをしっかりやったり頑張ったりすれば、自己肯定感に繋がる納得感や達成感が得られるということも分かっているから、何とか努力して「やるき」を起こしているんですね。
 自分が頑張らないことで、自分のみならず他人にまで迷惑をかけてしまうこともありますので、責任を伴う「やるき」もあります。
 実は、自分(の中にあるよだき)に打ち勝つことこそが、人生では最大の勝負だと言われます。
 自分に打ち勝つための方法は、誰かが与えてくれるものではありません。
 自分の目標になりそうな人の生きざまからヒントを得る、スポーツを通してキビキビした姿勢や根性で負けない気迫を身につける、本を読んで刺激を受けるなど、そんな中から自分を奮い立たせるオリジナルの言葉や態度を身に着けていくのですね。
 「やるき」は自身の生活を豊かにしていく原動力であり、そこに周りからの信頼も生まれます。
 ミヤコー(宮崎工業高校)の生徒諸君も、自身の中から「やるき」を喚起させ、まだまだいろんなことにチャレンジして、さらに成長してほしいと願っています。

2018/08/15 07:51 | たっけ〜 | コメント(0)

「ある科学講演会のこと」[H30年度 №21]

 先日、熊本市内である講演会が行われました。熊本大学工学部の教授から大変興味あるお話が聴けましたので、皆様にも以下の項目に従って簡単に紹介いたします。
(1)講演のタイトルと講演者の紹介
 タイトル:「材料研究者が工業教育に求めるMuddle Throughと日本語力」
 講演者:熊本大学先進マグネシウム国際研究センター長 河村能人教授
(2)先生の研究概要
 材料研究(工学研究)ということについて、例えばレストランで良い食材を使ってシェフが腕を振るって美味しい料理を作るように、技術者が良い素材を見出し、それらを化合させたりして新たな有用な物質を製造していくことと表現されました。
合金の研究は、材料系研究の中ではピークをとっくの昔に終えている分野でしたが、あえて一般的な金属であり、しかも「燃えやすい」、「水と爆発的な反応を起こし危険」という性質のマグネシウムに着目し、他研究者からも「その分野では大きな成果は望めないよ」という声もある中、それを跳ね除け、みごと「超軽量」、「超強靭」、「不燃性」の「クマダイマグネシウム合金」の製造に成功したというものです。
 今後は、その新合金が航空機や医療機器分野などで、実用・産業化されていく見込みが強く、熊本県発の産業イノベーションに繋がっていくであろうと大きな期待が寄せられています。
(3)先生の研究に対する姿勢や生きざま
Break Through(ブレイクスルー)は、壁を打ち破ること(切り開いていくこと)ですが、結果として「成功」していることが重要なので、「成功の価値観」と言えます。
 これに対して、Muddle Through(マドルスルー)は、成功までの過程を重視するので、成功へ向けて「成長する過程」そのものに価値観を見出す考え方です。
 この後者の考えのもと、もがきながら前に進むことの大切さを強調されました。
 何かにつまづくと、試行錯誤しながらもがいてもがき抜くことが大切で、その過程でもがいた分、力や自信が身について、そこから這い上がれるというのです。
 人づくりということに関しては、まず「想い」をしっかり持って、「マドルスルー」の実践ができ、「考え方」と「日本語力」のある生徒を育成していくことが重要であると言われました。
(4)研究における日本語力の重要性
 人に何かを説明するとき、或はだれかと協働しながら何かを成し遂げようとするとき、コミュニケーション能力も必要となりますが、文章としての記述力や読解力も必要となります。すなわち日本語でしっかりやりとりできることが大切であると強調されました。
 京セラ創業者の稲盛和夫氏ばりに言えば、「仕事や人生の成果」というものは、「考え方」×「想い」×「能力」ということになりますが、先生はさらに「仕事の量・質」を掛け合わせたものであるとしています。この「考え方」の背景として個々人の読書、受けた教育、育った環境、巡り合った人々との出会い、人生経験などがあり、それが実は日本語力の育成に繋がるとされています。
 高校の教師は、生徒にあわせ1年ないし3年というようなスパンでリセットできますが、大学の研究者は研究人生すべてが一本道で、成果の上がることのない長い時期を味わったりすることもあるという過酷な環境なのだということを改めて知ることとなりました。
 生徒たちにも、失敗したりもがいている状態はきついけれども、そこにこそ人生において価値あるものが得られることを、訴えていきたいです。

2018/08/08 08:27 | たっけ〜 | コメント(0)

「九州地区の工業系の先生たちの研究会及び生徒発表会のこと」[H30年度 №20]

 7月26日(木)と27日(金)の両日、宮崎市内の宮崎市民プラザにおいて「第44回九州地区工業教育研究協議会」並びに「第18回九州地区高等学校工業系生徒研究成果発表大会」という長い名前の大会を我々宮崎県工業部会(県内工業高校および工業学科設置高校の全7校)の主催で盛大に開催することができました。
 前者は、九州地区の工業学科に在籍している先生方の研究協議大会、後者は、同じく生徒たちの日頃の専門の学習成果を発表しあい、相互の交流や理解を図るための研究発表大会です。
 この通称「九工研」と呼ばれる大会は、昨年度が沖縄県大会、一昨年度が鹿児島県大会というように九州8県で持ち回りとなっていますので、8年に1度巡ってくるということになりますが、8年前の宮崎県はちょうど口蹄疫という牛の病気の蔓延により、人の出入りを極端に制限するという中、大会は中止となっておりました。
 よって、その当時の運営スタッフとなっていた経験のある教職員がいない中での開催でしたので不安はありました。
 しかし、他県から多くの先生方や生徒たちを迎え入れるとあって、宮崎県の先生方は精いっぱいのおもてなしの精神で大会に臨み準備してまいりました。
 宮崎県は、現在「日本のひなた宮崎県」キャンペーン展開中でありますが、このコンセプトにもあるような「ひなたは、人の心を温かくする」、「ひなたは、人々に希望と活力をもたらす」といった精神で、参加された皆様方を気持ちよくお迎えしようと大会運営に務めました。
 九工研宮崎大会においては、宮崎県教育委員会教育長の四本孝様、一般社団法人宮崎県工業会専務理事の黒木裕孝様、宮崎県職業能力開発協会専務理事の山之内稔様をはじめ、多数のご来賓の皆さま方にご臨席を賜り、また九州各県から450名を越える先生方の御参加をいただき、大変盛大に開催することができました。
 九州地区工業系の生徒研究成果発表大会におきましては、福岡県、大分県、鹿児島県そして宮崎県の生徒たちが発表をいたしました。
 九州地区の大きな大会でいうと、今月の7日、8日と「第17回高校生ものづくりコンテスト九州大会」を沖縄工業高校を主会場として開催していただきました。
 この大会の各競技部門で優勝した生徒たちは、東海地区でこの秋に開催予定の全国ものづくり大会へと駒を進めていきますが、全国という場においても九州勢は優勝したり上位にほぼ食い込んでいきます。
 九州地区の工業学科に学ぶ生徒たちは、資質・能力が高いために評判も良いことはよく知られたことです。
 九州地区の工業学科に在籍している専門の先生方が、日々の座学や実習、資格指導、工業技術系部活動指導などを通して工業学科に学ぶ生徒たちを育てていただいているからだと言えます。

2018/08/01 07:56 | たっけ〜 | コメント(0)

「全国高校野球選手権宮崎大会の応援ありがとうございました。(その2)」[H30年度 №19]

(つづき)
 夏の甲子園大会宮崎県予選大会において、ノーシードながら本校投手の3年桝田くんの力投、2アウトからでも得点できる諦めない気迫、好機を逃さず得点につなげることのできる打撃力などにより、ついに県内「4強」まで勝ち上がってきました。
 そして、本校第4試合(第5回戦:準決勝戦)を、7月21日(土)にアイビースタジアムで日章学園高校と交えることとなりました。
 結果そのものは、0対8(8回コールド負け)と完敗でしたが、よく健闘し見せ場もたくさん作ってくれて応援しがいがありました。
 実は日章学園高校チームには、この春の大会(県選手権地区予選大会)でも負けていたこともあり気後れしたところもあったかもしれませんが、そんなことは臆せず堂々と戦ったと思います。
 4回に1点を取られたのみで、試合に動きが無かったところに8回表に何かがぷつんと切れたように一気に7点を許し、ついに本校の勢いが止まってしまいました。
 ただ、この日は土曜日にも拘わらず、生徒と職員が約300名も駆け付けてくれて精一杯の応援を行いました。
 応援席に陣取った野球部員が組織的な応援を先導してくれ、本校生徒や保護者その他の応援に駆けつけていただいた方々を団結させ、気持ちのこもった応援ができていました。
 以上のようなことで、今回の夏の宮崎県予選大会において、本校はベスト4という戦績に終わりました。
 応援していた我々も、選手諸君の「全員野球」を標榜し白球を一生懸命に追うという青春の一ページを、共に実感しながら感動をもらいました。
 選手諸君には「お疲れ様」と「ありがとう」と言いたいです。
 なお、本大会の第2シードであった富島高校と第3シードであった日南学園高校が勝ち上がって4強入りとなっていましたが、こちらの戦いは日南学園高校に軍配が上がりました。
 よって、夏の甲子園大会宮崎県予選大会の決勝戦は、本校に勝利した日章学園高校と日南学園高校との戦いとなり、雨で延期となった23日(月)に日南学園高校が優勝となりました。
 本県の代表として応援していきたいです。

2018/07/26 07:24 | たっけ〜 | コメント(0)

 「全国高校野球選手権宮崎大会の応援ありがとうございました。(その1)」[H30年度 №18]

 夏の甲子園大会の宮崎県予選大会において、本校野球部は、第1試合において7月12日(木)に宮崎市生目のアイビースタジアムで強豪延岡学園高校と対戦いたしました。
 本校にとっては県予選大会の第1試合にあたりましたが、延岡学園高校が第1シードとあって大会の「2回戦」でした。
 新聞の見出しに「宮工乱打戦制す」とありましたように、8対7で勝利しました。
 本校は先攻で1回に1点を取ったものの次の2回の裏には3点取られ、それをものともせず3回には本校が3点取り、またその次には後攻に1点取られと、一進一退の攻防戦と言える試合で、延長戦へともつれこみました。
 点を取り取られ、逆転ありとはらはらドキドキする中、延長12回表には本校が一気に3点得点し、その裏に2点を許しましたが、持ちこたえての勝利です。
 なんと3時間を超える熱戦でした。
 延岡学園高校は優勝候補の一角をなすチームで手ごわいことは重々承知の上でしたが、相手投手の癖などつかみながら、「変化球には手を出さずに打てるタイミング」をきちんと計っての戦いだったようです。
 次いで、第2試合(第3回戦)については、7月15日(日)アイビースタジアムで妻高校と(西都商業高校と再編統合した)新妻高校の合同チームと対戦いたしました。
 結果は、本校ピッチャーの建築科3年桝田佳吾くんの投球速度130km前後の安定した粘りの投球が光るなどして、4対3で勝利しました。
 先攻の相手校が1回に、本校守備の乱れやフォームの決まらない投球などにより、一気に満塁となったときにはひやりとさせられましたが、なんとか無得点に抑えました。
 本校は後攻で、1回、4回、5回、6回に手堅く1点ずつ得点しました。
 応援席の保護者をはじめ関係者(サッカー部やバスケットボール部員及び職員や卒業生など)の応援が届いたのか、2アウトからでもしぶとく得点していく姿は感動ものでした。
 次いで、第3試合(第4回戦)については、7月18日(水)アイビースタジアムで宮崎日大高校と対戦いたしました。
 結果については、3対1と勝利し、大変見ごたえのある試合でした。
 試合当日は、もともと本校行事のクラスマッチの予定であったこともあり、全校生徒による応援に切り替えました。
 応援も戦いのうちと捉えれば、選手たちにとって大きな力となったことは間違いなかったと思います。
 後で岩切監督から、「本校生徒たちの応援する声はとても大きく、ベンチの中までよく聞こえていて、選手たちは励みになりました。」と聞きました。
 次戦は、7月21日(土)に聖心ウルスラ学園高校に勝利した日章学園高校と準々決勝を迎えることとなりました。
(明日へつづく)

2018/07/25 07:43 | たっけ〜 | コメント(0)

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